どうして、山を走るのか?
今まで不思議で仕方がなかったのですが、今年その疑問が解けるかも、とお手伝いをさせていただきました。
私がお手伝いさせていただいたのは「虚空蔵堂」エイド。
水や塩分補給のタブレットを用意したのですが、ここで、まず驚いたのがコーラです。
疲れて走っているのに、こんな刺激のある飲み物大丈夫なのかな、
という心配をよそに、皆さんコーラを手にする方が多く、紙コップのコーラは次々空になっていきました。
他にも、塩ようかんがすごく人気でした。
「片手で食べられて糖分と塩分がとれるからだよ」と、一緒のスタッフさんが教えてくれました。
なるほど、コーラとようかん、思いもよらないところでした。
選手の皆さんが一段落したら、スタッフの方に山の少し上まで案内してもらいました。
いくつもの山城があったことは聞いていましたが、こんな傾斜の厳しい山の途中にあったなんて、と眺めた牛伏城跡。
敵どころか、味方だって登り降りが大変です。
この山は険しい石や岩で出来た山なので、15分ほど歩くと「石切場」といわれるところがありました。
そこからまた少し上に歩くと、こんどは動物たちの水飲み場が。
その脇にひっそりと、スミミサクラが咲いていました。
ここを選手の皆さんも走り抜けたのですが、辺りはすっかり静けさを取り戻し、まるで時間が止まったかのような空間でした。
水飲み場の横の木の幹には、イノシンが体をこすりつけた跡がついていました。
ここで水を飲んでは、からだのお手入れをしているのですね。
私がお手伝いさせていただいた「虚空蔵堂」は、ゴールまでの一番最後のエイドです。
ここで、棄権する選手、残念ながらタイムアウトになってしまう選手もあり、色々な選手の皆さんの姿を見せてもらいました。か
急な傾斜を砂だらけになって走ったり、擦りむいていることに気付かずに歩き続けたり。
どうして走るのかは分かりませんが、それが山の魅力なのだろうと思います。
帰る頃には、私も山を走りたい、という気持ちになっていました。
全国的にもトレイルランニングは人気だそうですが、太郎山は短距離なのに標高差が激しく、こんなにハードなのは日本一だ、と選手の方が話していました。